在庫管理はエクセルのままで大丈夫?見直しの6つのサイン

商品数もスタッフも少ないうちは、エクセルで在庫管理を続けられます。在庫表の作り方5ステップと式の例、「作った本人しか分からない」など見直しの6つのサイン、改善法と補助金を解説。

この記事でわかること

  • 商品数もスタッフも少ないうちは、エクセルで在庫管理を続けられます。
  • 「作った本人しか分からない」などのサインが出たら、見直しの時期です。
  • 今のエクセルを活かして改善できます。補助金を使える可能性もあります。

在庫管理はエクセルのままで大丈夫?まず結論から

ポイント

商品数もスタッフも少ないうちは、エクセルで足ります。ただし、限界のサインが出たら見直しの時期です。

在庫表の基本は「繰越在庫+入庫-出庫=現在在庫」の式です。繰越在庫とは、前の月から持ち越した在庫のことです。

たとえば、シャツの前月からの在庫に、仕入れた分を足します。そこから売った分を引くと、今の在庫が分かります。

製造業の原材料や部品でも、考え方は同じです。品番ごとに、入った数と使った数を記録して差し引きます。

在庫は数だけでなく、置き場所と、使える状態かも確認します。製造業では、原材料や完成品に加え、作りかけの品も管理の対象です。

エクセルの良さは、社内のパソコンにあれば新しく買わずに始められることです。列も、自社に合わせて自由に変えられます。一方で、数をすぐ全員に伝えることは苦手です。

出典:ロジレス「エクセルで在庫管理する方法|作り方から関数・運用ポイントまで解説」

エクセル在庫表の基本は2タイプ

在庫表には「1商品1枚タイプ(単票タイプ)」と「一覧表タイプ(在庫移動表タイプ)」があります。自社の商品数や部品数に合わせて選びます。

項目 1商品1枚タイプ(単票タイプ) 一覧表タイプ(在庫移動表タイプ)
作り方 1つの商品に1枚のシートを使う 商品を一覧にして並べる
主な項目 品番・カラー・サイズ・日付・繰越残高 月初在庫・入庫・出庫・現在在庫を日付ごとに並べる
向く場面 商品数が少ないとき 商品をまとめて見たいとき
弱い点 商品数が多いと作る手間がかかる 入力ルールがないと表が乱れる

出典:キャムマックス「エクセルで在庫管理表を作成してみよう!簡単なテンプレート作成とシステム比較ガイド」、Bカート「在庫管理をエクセルで始める方法!すぐに使えるテンプレートと作り方を解説」、スクロール360「在庫管理表で業務効率化!おすすめ無料テンプレートや作り方を紹介」

エクセルで在庫表を作る手順は?

一覧表タイプなら、入力用の2枚と、見る用の1枚のシートで作れます。式は一度入れれば、あとは数を入れるだけです。

品番の一覧表を作る

1枚目のシートに、品番と商品名を1行ずつ書きます。シートの名前は「商品マスタ」とします。

項目 列 書く内容
品番 A列 商品ごとに1つだけの番号(例:T-001)
商品名 B列 「Tシャツ 白 M」など、決めた書き方で書く
発注点 C列 この数まで減ったら頼む、という数

色やサイズが違う商品は、別の品番にします。同じ品番にすると、数が混ざります。

入出庫の記録表を作る

2枚目のシートの名前は「入出庫履歴」です。入った・出たの1件ごとに、1行ずつ書き足します。

項目 列 書く内容
日付 A列 入った日、出た日
品番 B列 1枚目と同じ品番
入庫数 C列 入った数(出たときは空ける)
出庫数 D列 出た数(入ったときは空ける)
入力した人 E列 入力した人の名前
メモ F列 直したときの理由など

前の行は、上書きしません。間違えたときは、直した理由をメモの列に残します。

メモ

食品や消耗品は、賞味期限やロット番号の列を足します。ロット番号とは、同じ時に作られた品のまとまりの番号です。期限の近い品から出せるよう、期限ごとに行を分けます。

在庫一覧に式を入れる

3枚目のシートの名前は「在庫一覧」です。入れるのは品番と月初の繰越在庫だけで、ほかは式で出します。

項目 列 入れ方
品番 A列 1枚目から写す
商品名 B列 式で、品番から呼び出す
繰越在庫 C列 月初の在庫数(最初の月は数えた数、翌月からは前の月の現在在庫を数として写す)
入庫 D列 式で、2枚目から合計する
出庫 E列 式で、2枚目から合計する
現在在庫 F列 式で、繰越+入庫-出庫を出す
発注点 G列 式で、1枚目から呼び出す
状態 H列 式で、「発注」と出す

2行目に入れる式は、次のとおりです。3行目から下は、2行目の式を下へコピーします。

やること 式の例(2行目) 意味
商品名を呼び出す =VLOOKUP(A2,商品マスタ!A:C,2,FALSE) 1枚目から同じ品番を探し、2列目の商品名を持ってくる
入庫を合計する =SUMIF(入出庫履歴!B:B,A2,入出庫履歴!C:C) 2枚目から同じ品番の行だけを選び、入庫数を足す
出庫を合計する =SUMIF(入出庫履歴!B:B,A2,入出庫履歴!D:D) 同じように、出庫数を足す
現在在庫を出す =C2+D2-E2 繰越在庫に入庫を足し、出庫を引く
発注点を呼び出す =VLOOKUP(A2,商品マスタ!A:C,3,FALSE) 1枚目から同じ品番を探し、3列目の発注点を持ってくる
発注の合図を出す =IF(F2<=G2,"発注","") 現在在庫が発注点以下なら「発注」と出す

SUMIFは、条件に合う行の数だけを足す関数です。VLOOKUPは、表から同じ品番を探し、横の列の中身を持ってくる関数です。FALSEは「品番が完全に同じものだけ」という意味です。

式は覚えなくて構いません。詳しい人に頼むときは、この表をそのまま見せれば伝わります。「条件付き書式」という機能を使うと、「発注」と出た行に色も付けられます。

月が変わったら、まずファイルごと控えを保存します。次に、現在在庫の数を繰越在庫の列に写します(式ではなく数として貼る)。

最後に「入出庫履歴」の記録だけを消せば、式はそのまま使えます。記録を消すのは、繰越在庫に写したあとです。見出しの行は残します。

出典:ロジレス「エクセルで在庫管理する方法|作り方から関数・運用ポイントまで解説」、WonderLine「エクセル在庫管理の作り方|無料テンプレート・関数・運用のコツを解説」、スクロール360「在庫管理表で業務効率化!おすすめ無料テンプレートや作り方を紹介」

発注点を決める

発注点は、頼んでから届くまでに減る数に、余裕の数を足して決めます。

「ITトレンド」は、IT製品の比較・情報サイトです。運営する株式会社イノベーションの記事では、次の式で説明しています。

  • 発注点=(1日の在庫消費量×調達期間)+安全在庫量

出典:株式会社イノベーション(ITトレンド)「6種類の発注方式の違いを理解して効率的な在庫管理を行おう!」(2026年1月更新)

調達期間は、頼んでから届くまでの日数です。安全在庫量は、急に多く売れたときに備える余裕の数です。

たとえば、1日に5枚売れ、届くまで4日かかるとします。この場合は20枚に、余裕の数を足します。数字は、説明のための例です。

入力のルールを決めて試す

入力するのは、2枚目の記録表だけにします。誰がいつ入れるかは、ITが苦手でも続けられる入力の仕組みの5つで決めます。

最初の月は、棚卸で数えた数と、現在在庫を見比べます。合わなければ、式か入力のどちらかを直します。

テンプレートを使うときの確認点

ゼロから作らず、配られているひな形(テンプレート)を直して使う方法もあります。マイクロソフトのサポートページでも、この方法が案内されています。

出典:Microsoft「在庫シートを作成する」

使う前に、次のチェックリストで確かめてください。

  • 列の意味を、自社の言葉で説明できる
  • 試しに数を入れると、在庫が正しく計算される
  • マクロ(自動で動く仕組み)がない。あれば中身を説明できる人がいる
  • 自社に合わせて、列を足したり消したりできる

こんなサインが出たら見直しの時期です

商品数や人数の多さではなく、困りごとのサインで判断します。次のチェックリストで、自社の状態を確認してください。

  • 表を作った人しか、中身を説明できない
  • 担当者が休むと、在庫の更新が止まる
  • 在庫の数字が、すぐに全員へ伝わらない
  • 帳簿の数と、棚の現物が合わないことが続く
  • 入力のルールが、紙にも文章にも残っていない
  • 表の控え(バックアップ)を取っていない

当てはまる項目が多いほど、見直しを考える時期に近づいています。

当てはまったら、まず下の引き継ぎの3つと、今日からできる改善3つから始めます(まず今日からできる改善3つ)。

倉庫の在庫管理担当者への調査があります。ダイアログ社(在庫・倉庫管理システムの提供元)が2022年に行いました。

対象は、Excelで在庫管理をしている45名です。複数回答で、課題を聞いています。

「Excelを作った本人しかわからない」は42.2%でした。「リアルタイムで更新できない」は35.6%でした。

リアルタイムとは、変更がすぐ全員の画面に反映されることです。

出典:株式会社ダイアログ「倉庫の約4割が在庫管理を『Excel』や『紙』で実施 半数以上が、在庫管理の変更の必要性を感じる」(2022)

属人化すると何が起きるか

特定の人しか仕事を進められない状態を、属人化といいます。担当者が休んだり辞めたりすると、在庫表を誰も更新できません。

引き継ぎでは、次の3つを文章に残します。

引き継ぎで残す3つ

  1. 品番のルール(どう付けるか、どう書くか)
  2. 入力のルール(誰が、いつ、何を入れるか)
  3. 表の控え(バックアップ)の取り方と置き場所

A4で1枚でも構いません。まず書き出すことから始めます。

調査の数字を読むときの注意点

先ほどの数字は、次の条件で読んでください。

  • 回答したのは、調査全体189名のうち、倉庫でExcelを使う45名です。
  • 回答数が少ない点に注意が必要です。
  • 調べたのは、システムを提供する会社です。
  • 調査の時期は、2022年です。

自社に当てはまるかは、先ほどのチェックリストで確かめてください。

帳簿と現物が合わない原因はどこにある?

主な原因として、入力漏れ、二重入力、品番の書き方のばらつき(表記ゆれ)があります。入力のルールと品番の管理で、防ぎやすくなります。

製造業の原材料や部品でも、原因と対策は同じです。以下の例は、シャツの代わりに「ねじ」や「原材料」に置き換えて読めます。

棚の現物 入荷する 販売・使用 棚に残る 帳簿(エクセル) 入庫を入力 出庫を入力 在庫を集計 帳簿と現物 1 2 3 赤丸=ズレが起きやすい所 1 入力漏れ 2 二重入力 3 品番の表記ゆれ

棚の現物と帳簿は、入力のときにズレが生まれやすくなります。

ズレを生む3つの原因

原因 具体例 対策
入力漏れ 忙しい日の販売や、部品の使用を入力し忘れる 入力する時間を決める(例:終業後)
二重入力 同じ納品書を、2人が別々に入力する 入力する担当を決める
表記ゆれ 「Tシャツ白M」と「T-シャツ 白 M」が別の商品になる 品番で管理し、名前は品番から呼び出す

品番を軸に管理すると、表記ゆれを防ぎやすくなります。

そのために、シートを2枚に分けます。

シートは2枚に分ける

  • 1枚目:品番の一覧表(商品マスタ)。 品番と名前を1行ずつ書きます。あまり変わらない情報です。製造業なら、ねじや原材料の品番と名前です。
  • 2枚目:入出庫の記録表(入出庫履歴)。 入った日、出た日、その数を、1件ごとに1行ずつ書き足します。

作業は、1枚目を作ったあと、2枚目に品番と数を書き足すだけです。

出典:WonderLine「エクセル在庫管理の作り方|無料テンプレート・関数・運用のコツを解説」、TS-BASE「在庫管理表テンプレートから学ぶ『3つの在庫管理の基本』」

棚卸差異が出たときの原因の探し方(手順)

メモ

棚卸とは、在庫を数えることです。棚卸差異とは、帳簿の数と、数えた現物の数の差です。次の順番で調べます。

  1. 差が出た品番を、1つに絞る
  2. その品番の入出庫の記録を、日付順に並べる
  3. 納品書や売上の伝票と、1件ずつ突き合わせる
  4. 入力漏れ、二重入力、品番違いのどれかを確認する
  5. 原因を記録し、入力ルールを直す

一度に全商品を調べないことが大切です。差の大きい品番から順に進めます。

ITが苦手でも続けられる入力の仕組み

続けるコツは、入力を簡単にすることです。次の5つを決めてください。

入力で決める5つ

  • 「誰が・いつ・何を・どこで・なぜ・どのように」入力するかを紙に書く
  • 入力する時間を、毎日決まった時刻に決める
  • 品番や商品名の書き方を1つに決め、品番を軸に管理する(品番を入れると商品名が出る設定もできます)
  • 更新した日と、更新した人の列を作る
  • 決まった間隔で、表の控え(バックアップ)を取る

出典:Bカート「在庫管理をエクセルで始める方法!すぐに使えるテンプレートと作り方を解説」、WonderLine「エクセル在庫管理の作り方|無料テンプレート・関数・運用のコツを解説」、ロジレス「エクセルで在庫管理する方法|作り方から関数・運用ポイントまで解説」

いまのエクセルのどこまで自動化できるかを、質問に答えるだけで確かめられます。

今のエクセルを活かして手間を減らすには?

エクセルを捨てなくても、手間は減らせます。段階を踏んで進めると、取り組みやすくなります。

① エクセルで改善 ② 一部を自動化 ③ ソフトに切替 進む目安のサイン 入力の書き方が 人によって違う 計算や入力の手間が 毎日かかっている 全員で同時に 数字を見たいが、 困りごとが続く

一度に切り替えず、困りごとに合わせて1段階ずつ進めれば十分です。

作業 改善前 改善後
在庫数の計算 電卓で計算して書く 自動で計算される
発注の判断 棚を見て気づく 少なくなると知らせる設定ができる
品番や商品名の入力 毎回手で打つ 書き方を1つに決め、品番を入れると商品名が出る設定ができる

まず今日からできる改善3つ

今日からできる改善

  1. 自動で計算させる。 条件に合う数だけを自動で足す機能と、品番を入れると商品名が出る機能があります。エクセルでは「関数」と呼びます。名前を覚える必要はありません。設定は、社内でエクセルに詳しい人に頼みます。いなければ、設定を請け負う外部の人に頼む方法もあります。費用は頼む内容で変わるため、先に見積もりを取ります。設定後は、数字を入れるだけです。
  2. 発注点のお知らせを付ける。 発注点とは、「この数まで減ったら発注する」という目安の数です。その数まで減ったときに知らせる設定ができます。
  3. 入力欄をそろえる。 日付や品番の書き方を1つに決めます。品番を軸に管理すると、表記ゆれが減ります。

出典:ロジレス「エクセルで在庫管理する方法|作り方から関数・運用ポイントまで解説」、スクロール360「在庫管理表で業務効率化!おすすめ無料テンプレートや作り方を紹介」

発注点の決め方は、ステップ4で説明しています。

AIや自動化で減らせる作業の考え方

AIや自動化は、毎日くり返す決まった作業から始めます。入力や集計がその代表です。

中小企業庁の白書に、AI活用の数字があります。2019年以降の省力化投資のうち、AI活用に「取り組んだ」割合は、全体(回答5,645社)で30.3%(約3割)です。10社に3社ほどの割合です。

調査は、帝国データバンクが2025年11月から12月にWebで行いました。中小企業庁が委託した調査です。中小企業12,215社を分析しました。

出典:中小企業庁「2026年版 中小企業白書」(2026)

取り組む前に、自社の現状を次の点で確認します。

  • 入力に、毎日どれくらい時間がかかっているか
  • 入力する人は、決まっているか
  • ズレは、どのくらいの頻度で起きるか
  • 納品書や発注書は、紙か、PDFか

答えが分かると、どの作業から手を付けるかが見えてきます。

システム化の費用と補助金は?ITが苦手でも使える?

人手不足の解消に役立つ製品の導入費用には、中小企業省力化投資補助金を使える可能性があります。在庫管理ソフトが対象になるかは、公式サイトで確認が必要です。費用は製品と契約内容で変わるため、見積もりで確かめます。

エクセルの次の選択肢

困りごとが続くなら、エクセルの次の選択肢を比べます。どれが合うかは、困りごとの中身で決めます。

選択肢 向く困りごと 費用 気をつける点
今のエクセルを改善する 計算や発注の判断に手間がかかる 設定を頼むなら見積もりで確認 作った人しか直せない状態に戻りやすい
共有できる表計算(インターネット上の表) 全員が同時に数を見たい 契約内容で変わるため見積もりで確認 入力のルールは今と同じく必要
在庫管理システム(専用のソフト) 商品や置き場所が増え、表では追いつかない 製品と契約で変わるため見積もりで確認 品番の整理が先に必要

※「共有できる表計算」の行は、編集部による整理です。

出典:キャムマックス「エクセルで在庫管理表を作成してみよう!簡単なテンプレート作成とシステム比較ガイド」、ロジレス「エクセルで在庫管理する方法|作り方から関数・運用ポイントまで解説」

移すときは、次の順に進めます。

  1. 品番の一覧表を整え、表記ゆれをなくす
  2. 新しい仕組みに、品番と今の在庫の数を移す
  3. しばらくはエクセルと並べて使い、数が合うか確かめる

切り替えたあとも、古いエクセルは控えとして残します。

省力化投資補助金は使える?

カタログ注文型は、人手不足の解消に効果がある製品の導入費用の一部を補助する制度です。人手不足に悩む中小企業等が対象です。あらかじめ登録された製品の一覧(カタログ)から選んで申し込みます。多くの会社で使える決まった製品が対象です。カタログは、補助金を運営する事務局が公開しています。

申請は、製品を売る会社(販売事業者)がサポートします。ITが苦手でも、相談しながら進められます。

注意

申請受付は、2027年3月末頃までが目安です。確定日ではなく、「頃」の表記です。

出典:中小企業基盤整備機構(中小企業省力化投資補助金事務局)「トップページ(カタログ注文型)|中小企業省力化投資補助金」

出典:中小企業基盤整備機構「2026年3月19日制度改定」(2026)

補助率や上限額、対象製品は、公式サイトで確認します。在庫管理システムが対象かどうかも、公式サイトで確認します。

相談先は、目的で分かれます。

  • 補助金の対象かどうか: 公式サイトと、販売事業者に聞きます。
  • 費用: 複数の販売事業者から見積もりを取り、比べます。
  • エクセルの改善や、どこから手を付けるか: 社内で詳しい人に聞きます。迷うときは、この記事の診断や、カクヤクAIXのサービスも使えます。

受発注PDFの保存ルールも忘れずに

メールで届いたPDFは、PDFのまま残します。紙に印刷しても、データ自体の保存は必要です。

これは、在庫管理とは別の、税金に関わる決まりです。電子帳簿保存法という法律で定められています。自社が対象かは、会社を担当する税務署で確認できます。

出典:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」、国税庁「【国税庁の取組紹介】電子帳簿保存」

売上高が小さい会社には、保存の条件がゆるくなる決まりがあります。対象は、2年前の事業年度の売上高が5,000万円以下の方などです。

この場合、データの提出を求められたときに応じられれば、「日付・金額・取引先」で探せる仕組みは不要です。ただし、データを書き換えられない対策と、画面やプリンタの備付けは必要です。書き換え防止は、事務処理のルールを決めて対応できます。

出典:国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか?」(2024)

要件どおりに保存できなかった場合も、救済があります。次の2つを両方満たす場合です。

  1. 会社を担当する税務署の署長が、相当の理由があると認める(事前の申請は不要)
  2. データのダウンロードと、印刷した書面の提示・提出を求められたときに応じられる

出典:国税庁「【国税庁の取組紹介】電子帳簿保存」

よくある質問

Q1. 商品数が少なくても、エクセルは危ないですか?
少ないうちは、エクセルで続けられます。判断は商品数ではなく、サインで行います。「作った本人しか分からない」「帳簿と現物が合わない」が続くなら、見直しの時期です。
Q2. 担当者が辞めたら、どうなりますか?
表を作った本人しか分からないと、更新が止まります。倉庫の調査では、これが課題として挙がっています(Excel利用者45名、ダイアログ社、2022年)。品番と入力のルール、控えの取り方を、今のうちに文書にしてください。

出典:株式会社ダイアログ「倉庫の約4割が在庫管理を『Excel』や『紙』で実施 半数以上が、在庫管理の変更の必要性を感じる」(2022)

Q3. 在庫が合わない原因は何ですか?
入力漏れ、二重入力、品番の表記ゆれが主な原因です。製造業の原材料や部品でも同じです。差が出た品番を1つに絞り、入出庫の記録と伝票を突き合わせて調べます。
Q4. 補助金は使えますか?
中小企業省力化投資補助金は、要件を満たせば受給できる可能性があります。カタログ注文型の申請受付は、2027年3月末頃までが目安です。対象製品と要件は、公式サイトと販売事業者で確認してください。

出典:中小企業基盤整備機構「2026年3月19日制度改定」(2026)

Q5. PCが苦手なスタッフでも続けられますか?
入力を簡単にすれば、続けやすくなります。品番や商品名の書き方を1つに決め、入力する時間を決めます。ルールは紙に書いて、見える場所に貼ります。

在庫表をどこから見直すか迷うときは、カクヤクAIXのサービス内容をご確認ください。

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