この記事でわかること
- 去年あったこと・今年やること・社員に伝えたいことを箇条書きで渡すと、AIが年頭挨拶の下書きを出してくれます。長さは約3分(ていねい暮らしのメモ帳の目安)を一例にしています。
- 下書きはそのまま読みません。話し言葉に直し、自分の体験を1つ足し、声に出して時間を計ってから使います。
- 下のコードブロックをコピーして、[]の所を入れ替えるだけです。未発表の数字、社員個人の名前や評価、取引先の名前は入れません。
年頭挨拶の下書きは、去年のこと・今年やること・伝えたいことを渡して頼めます。コピー用の頼み方と、Claudeで試した結果、自分の言葉に直す手順を紹介します。

この記事でわかること
頼めます。ただし「材料を渡して文にさせる」頼み方にすると、どこの会社でも言える薄い文になりにくくなります。
仕事始めに社員の前で話す年頭挨拶は、毎年同じ話になりがちです。「何を話すか」より先に「何から書くか」で手が止まる社長も多いはずです。
上位の例文記事は、どれも同じ型を示しています。新年の挨拶、前年の振り返りと感謝、今年の方針、締めの願い、の順です。ただし例文は「どの会社にも当てはまる文」です。自社のエピソードや数字を入れるよう勧める記事はありますが、自社の去年の出来事を材料にしてAIに文にさせる頼み方は、年頭挨拶を扱う上位記事には見当たりませんでした。[出典:言葉工房トム「【中小企業向け】社長の年頭挨拶文って何を書けばいいの?」(2025)][出典:ていねい暮らしのメモ帳「新年の挨拶例文集!社員・取引先に好印象を残す言葉」(2026)][出典:Blog Chronicle「【新年スピーチに悩む社長向け】社員の心をつかむ簡単な挨拶例3選」(2025)]
型は次の4部分です。
| 部分 | 入れる内容 |
|---|---|
| 冒頭の挨拶 | 新年のあいさつと、一緒に迎えられたことへの一言 |
| 前年の振り返りと感謝 | 去年あったことと、社員へのお礼 |
| 今年の方針・目標 | 今年やることを、具体的に言い切る |
| 締めの言葉 | 社員とその家族の健康と活躍を願う |
「AIに書かせると薄い文にならないか」という疑問は、もっともです。第一生命経済研究所のレポートでは、部下の結婚式での主賓挨拶をAIに作らせたところ、最初の指示だと「一般的」な挨拶文になりました。エピソードを加えるよう追加で指示すると、具体的な文章に改善したと書かれています。
同じレポートは、聞き手との関係や過去の経緯の調整は人の役目だとしています。AIは下書き役、仕上げは社長、と分けて考えます。[出典:第一生命経済研究所 柏村祐「DXの視点『AIでスピーチ原稿を書く時代』」(2024)]
長さの目安は、記事によって違います。ていねい暮らしのメモ帳は、約3分・600〜800文字としています。Blog Chronicleは、3〜5分でまとめるとしています。[出典:ていねい暮らしのメモ帳「新年の挨拶例文集!社員・取引先に好印象を残す言葉」(2026)][出典:Blog Chronicle「【新年スピーチに悩む社長向け】社員の心をつかむ簡単な挨拶例3選」(2025)]
ポイント
最初から自社の材料を渡す頼み方にすれば、追加の指示を何度も出さずに済みます。
下のコードブロックをコピーし、[]を入れ替えて、お使いのAIに貼ります。入れ替える所は5つです。
入れ替える所
あなたは中小企業の社長のスピーチ原稿づくりを手伝うアシスタントです。仕事始めに、社長が社員の前で話す「年頭挨拶」の下書きを作ってください。
【前提】
・場面:2027年の仕事始め。社長が社員全員の前で、立って話します。
・聞き手:自社の社員です。社長の考えを直接聞く場です。
・会社:[会社名と事業の説明]
【材料(この内容だけで作ってください)】
・去年あったこと:
[去年あったこと(3つまで)を箇条書きで]
・今年やること:
[今年やること(3つまで)を箇条書きで]
・社員に伝えたいこと:
[社員に伝えたいこと(1〜2点)]
【作り方】
1. 長さは[話す長さ(例:約3分・600〜800文字)]にしてください。
2. 構成は「新年の挨拶 → 去年の振り返りと社員への感謝 → 今年やること → 社員に伝えたいこと → 締めの言葉(社員とその家族の健康と活躍を願う)」の順にしてください。
3. 話し言葉で、難しい言葉や飾った表現は使わないでください。「頑張りましょう」のような曖昧な言い方は避け、今年やることを具体的に言い切ってください。
4. 上の材料に書いていない出来事・数字・人名は、想像で補わないでください。足りない材料があれば、文の中に[ここに自分の体験を入れる]のように目印を置いてください。
5. 最後に、社長が自分の言葉に直すために、書き足すとよい場所を3つ挙げてください。
会社の機密や、社員・取引先の個人名は、この依頼に含まれていません。書かれていないことは補わないでください。
プロンプトの中の「2027年」は、年が変わる場合は入れ替えてください。
入れてよいのは、すでに社内外に公表している事実と、社長自身の考えだけです。ChatGPT、Gemini、Claudeなど、文章の下書きができるAIに、同じ文を貼って使えます。当社が試したのはClaudeだけで、AIによって答えは変わります。
注意
未発表の売上・計画の数字、社員個人の名前や評価、取引先の名前は入れないでください。
当社でこのプロンプトを試しました。下書きは出ましたが、そのままは使えません。目印の所を社長が自分の言葉で埋める必要がありました。
試した材料は、当社の公開情報から作った仮のものです。当社の社長が実際に話す挨拶ではありません。
試したときの条件
AIの答えは書き換えていません。短くするため、(中略)にした所があります。
みなさん、あけましておめでとうございます。新しい年を、こうしてみなさんと一緒に迎えられて、うれしく思います。今年もよろしくお願いします。
まず、去年の振り返りです。
去年、私たちは中小企業の社長に向けたメディア「AI活用名鑑」で、AIで減らせる仕事と、その始め方を紹介してきました。伝え方は二つ。出典のある数字と、実名の事例です。この二つで、記事を一本ずつ出してきました。
[ここに自分の体験を入れる:去年の記事づくりで、自分の心に残った場面]
どの記事も、みなさん一人ひとりの仕事があったから世に出せました。本当にありがとうございました。次に、今年やることです。
今年は「カクヤクAIX」で、中小企業の業務にAIを組み込み、現場に定着するまで伴走します。
AIを入れて終わりにはしません。お客様の現場で、毎日の仕事として使われるところまで、一緒に進めます。
(中略)
[ここに今年の具体的な目標を入れる:例えば、いつまでに、どんなお客様と、何をするか]最後に、みなさんに伝えたいことがあります。
[ここは社長が自分の言葉で書く:社員に伝えたいこと(目安150〜250文字)]この一年が、みなさんとご家族にとって健康な一年になること。そして、みなさんがそれぞれの持ち場で力を出し、活躍できることを願っています。
今年一年、どうぞよろしくお願いします。
AIは最後に、「書き足すとよい場所」を3つ挙げました。去年の振り返り、今年やることの中身、社員に伝えたいこと、の3つです。
この下書きで、人が手を入れる所は3か所の目印です。目印は、AIが材料にないことを想像で補わなかった印でもあります。
| 確かめた点 | 結果 |
|---|---|
| 入力にない出来事・数字・人名 | 出力に入っていない。足りない所は目印[]で残っていた |
| 「頑張りましょう」のような曖昧な言い方 | 出力の文中には出ていない |
| 文字数 | AIは「目印を除いた本文は約550文字」と書いた。これはAIの自己申告で、数えて確かめていない |
| 読み上げの時間 | 声に出して計っていないため、書かない |
コツは3つです。材料を渡す、自分の言葉に直す、人が最後に確かめる、の3つです。
次の図が、年頭挨拶を作る流れです。
去年あったこと、今年やること、社員に伝えたいことを、箇条書きで渡します。材料が具体的だと、一般的な文になりにくくなります。第一生命経済研究所のレポートでも、部下の結婚式での主賓挨拶で、エピソードを加える指示により文章が改善しています。[出典:第一生命経済研究所 柏村祐「DXの視点『AIでスピーチ原稿を書く時代』」(2024)]
AI総合研究所(運営:LinkX Japan株式会社)の記事は、生成された原稿をそのまま読み上げず、自分のエピソードや感情を加えるよう勧めています。次の3つの手順で直します。[出典:AI総合研究所「ChatGPTでスピーチ原稿を簡単に作成!シーン別のプロンプトを紹介」(2025)]
文末を、自分がふだん話す言い方に寄せます。一文を短くします。難しい言葉はいりません。
試した結果の下書きでも、最初の目印は「自分の体験を入れる」所でした。去年の仕事で心に残った場面を、一言入れます。
長さは、ていねい暮らしのメモ帳の目安なら約3分です。Blog Chronicleは、10分を超えると集中力が途切れる可能性があるとしています。[出典:ていねい暮らしのメモ帳「新年の挨拶例文集!社員・取引先に好印象を残す言葉」(2026)][出典:Blog Chronicle「【新年スピーチに悩む社長向け】社員の心をつかむ簡単な挨拶例3選」(2025)]
ていねい暮らしのメモ帳は「厳しい年になりそうですが」「頑張っていきましょう」「例年通り進めていきます」を、Blog Chronicleは「昨年は失敗が続きました」のようなネガティブな表現や「みんなで頑張りましょう」のような曖昧な目標を、避けたい言い方に挙げています。[出典:ていねい暮らしのメモ帳「新年の挨拶例文集!社員・取引先に好印象を残す言葉」(2026)][出典:Blog Chronicle「【新年スピーチに悩む社長向け】社員の心をつかむ簡単な挨拶例3選」(2025)]
言葉工房トムは、自社の抱負だけで終わる挨拶を避けるよう書いています。仕上げに、AIへ「聞く社員の立場で、分かりにくい所を教えて」と頼むと点検できます。[出典:言葉工房トム「【中小企業向け】社長の年頭挨拶文って何を書けばいいの?」(2025)][出典:AI総合研究所「ChatGPTでスピーチ原稿を簡単に作成!シーン別のプロンプトを紹介」(2025)]
次のチェックリストで、本番の前に確かめてください。
この記事は、社員の前で話す文だけを扱います。ブログに載せる文や、取引先に送る文は、場面が違うので別に作ります。
注意
会社の機密・個人情報・取引先の名前をAIに入れないでください。AIの答えは、最後に必ず人が確かめてください。
場面に合わせて、頼み方を変えられます。[]の所を入れ替えて使います。
下書きを話し言葉に直す頼み方です。
次の年頭挨拶の下書きを、話し言葉にして、一文を短くしてください。文末は私がふだん話す言い方に寄せてください。新しい出来事や数字は足さないでください。
[下書きを貼る]
聞き手の目線で点検する頼み方です。
次の年頭挨拶の下書きを、社員の立場で読んでください。分かりにくい所、長い所、曖昧な所を、3つ教えてください。
[下書きを貼る]
同じ材料から、社内掲示向けの読み物を作る頼み方です。
次の材料から、社内掲示に載せる読み物を作ってください。長さは[文字数]文字くらいで、材料にないことは足さないでください。
[去年あったこと・今年やること・社員に伝えたいこと]
ていねい暮らしのメモ帳は約3分・600〜800文字、Blog Chronicleは3〜5分としています。会社の規模や場面で変わるので、まず声に出して計ってください。詳しくはうまく使うコツと注意で説明しています。[出典:ていねい暮らしのメモ帳「新年の挨拶例文集!社員・取引先に好印象を残す言葉」(2026)][出典:Blog Chronicle「【新年スピーチに悩む社長向け】社員の心をつかむ簡単な挨拶例3選」(2025)]
第一生命経済研究所のレポートでは、部下の結婚式での主賓挨拶をAIに作らせたところ、最初の指示だと「一般的」な文になりました。自社の去年の出来事と今年やることを材料に渡し、自分の体験を1つ足してください。[出典:第一生命経済研究所 柏村祐「DXの視点『AIでスピーチ原稿を書く時代』」(2024)]
入れないでください。公表済みの事実と、社長自身の考えだけで頼みます。入力の扱いは、お使いのAIの規約と社内ルールで確かめてください。
勧めません。AI総合研究所の記事も、生成された原稿をそのまま読み上げず、自分のエピソードや感情を加えるよう勧めています。この記事では、話し言葉に直し、自分の体験を足し、声に出して時間を計ってから使う手順にしています。[出典:AI総合研究所「ChatGPTでスピーチ原稿を簡単に作成!シーン別のプロンプトを紹介」(2025)]
文章の下書きができるAIなら、同じ文を貼って使えます。当社が試したのはClaude(Opus 5.5)だけで、AIによって答えは変わります。この記事の試した結果は、前の章に書いたAIと日付のものだけです。
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